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独断と偏見による・・・
作曲家・作品別 お奨め調律法

個人的なメモレベルのものですが、私なりに聞き比べして見た感想です。
あくまで主観によるものであり、学術的な根拠は全くありません。
正しいかどうかは? あなたの耳でお確かめください。


記号の意味:
:バランスが良く曲の魅力を引き出す。安心して聞ける。
:ちとアンバランスだけど、面白い。ぜひ聴いてみて!
○:こういう表現、アリでしょう。
□:意見の分かれる所かも。
△:ちょっと無理あるかな・・・。
×:無理ありすぎ。ズッコケ。聴かない事推奨。


随時、MP3を追加して行ってます。上記の記号にリンクのある場所をクリックしてください。

コレルリ   パッフェルベル   クープラン  
ハイドン   モーツァルト   ベートーヴェン   ウェーバー  
シューベルト   ショパン    シューマン   リスト  
オースティン   オッフェンバック   エルガー


アルカンジェロ・コレルリ
Arcangelo Corelli
(1653 〜 1713) イタリア

作曲者 曲名

















































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コレルリ キリスト降誕の夜のために
(クリスマス協奏曲)
弦楽器でビブラートがかかっていると、微妙な音律の差はよくわかりませんね。

ピタゴラスでも中全音律でも違った趣でそれぞれ楽しめるのですが、ピタゴラスの方が普通に聞けるかなぁ。バイオリニストだったそうですし。
導音重視タイプも弦楽器っぽくて悪くは無いかと。

言われないと気がつかなさそうな点として、中全音律でもそれほどひどい違和感が無いのは、この時代の曲ならではなんですよね。実際にこういう音律が使われていなければ、こうはなりません。現代の平均律向けの曲だとひどい事になるのが普通なのですから。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク



ヨハン・パッフェルベル
(1653 〜 1706) ドイツ
Johann Pachelbel

作曲者 曲名

















































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パッへルベル カノン ニ長調
ピタゴラスだと若々しくて青春な感じ、シュニットガーだと長年寄り添った田舎の老夫婦といった風情で、それぞれぜんぜん違う趣ですがどっちもアリと思われます。

時代を超えて世代を超えて愛される曲というのは、長3度が高めでも低めでもそれぞれ解釈が成り立つという傾向があるように思われます。

平均律はちょっと他人行儀な印象に聞こえますね。

導音重視タイプは甘えた感じ? 弦楽器での演奏ではこんな感じの音程の取り方が多いと思いませんか。


MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク




フランソワ・クープラン
(1668 〜 1733)フランス
Francois Couperin

作曲者 曲名

















































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クープラン 小さな風車
中全音律時代の曲ながら、なおかつ後の時代の平均律でも魅力が損なわれなかった作品。しかし、時代にあった調律の方が作曲者の個性が光ります。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク




フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
(1732〜1809)オーストリア
Franz Joseph Haydn

作曲者 曲名


















































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ハイドン ピアノ・ソナタ
第27番ト長調
1楽章
× 耳が慣れてくると、シュニットガーぐらいがちょうど良い感じ。綺麗に響く和音を選んで使っている事が解る。平均律でも悪くは無いのだが、作曲家の意図が解りにくくなる。
キルンベルガー第1は、光るところも多いのだが、ヴォルフを踏んでしまう。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク

ハイドン ピアノ・ソナタ
第34番ホ短調
1楽章
上の第27番ト長調と比較すると、中全音律系の調性格の違いが良く解ります。不自由な音律の中で苦労しながら良い音を選んでる感じ。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク




ウォルフガンク・アマデウス・モーツァルト
Wolfgang Amadeus Mozart
(1756 〜 1791) オーストリア

作曲者 曲名

























































コメント
モーツァルト 幼年期のクラビア曲群より
メヌエットとトリオ 
ト長調 K.1e/f
×
× キルンベルガー第1と、全く合わないということだけは確か。

MIDIデータ制作:
モーツァルト工房

モーツァルト
きらきら星変奏曲 
ハ長調
Ah! vous dirai-je, Maman
K.265、改訂番号K.300e
(繰り返し省略)
×
中全音律系じゃないと、退屈でしょうがない

中全音律に耳が慣れた後で平均律を聞くと、平均律が調子っぱずれに聞こえるという現象が起きる。
モーツァルト ピアノ・ソナタ へ長調
 K.280、改訂番号K.189e
第1楽章


シュニットガーで聴くととっても繊細な響き。

MIDIデータ制作:
モーツァルト工房

モーツァルト ピアノ・ソナタ
第12番ヘ長調
K.332 第3楽章


改良中全音律系は耳が慣れるまで時間がかかるが、聞き込むとしっくり来る。
ラモーの方が普通に聴けるが、居心地の悪い響きが少し増える。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク

モーツァルト 交響曲 第40番
ト短調K.550
モーツアルトに純正長3度は欠かせません。
交響曲なので、調律法をうるさく言うのはちょっと違うかもしれないですが。
モーツァルト ピアノ・ソナタ
第8番イ短調
K.310 第1楽章


シュニットガー、プレトリウスはクセが強すぎる気もするが、面白い。
ラモーだと、居心地の悪い響きが少し増える。
平均律は優等生的でカッコイイが、それと引き換えに失うものもあった事が解る。


MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク

モーツァルト ピアノ・ソナタ
第11番イ長調 K.331
(トルコ行進曲)
× × 突飛で大胆に見える転調も、シュニットガーならそうせざるを得なかった理由が良く解る。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク

モーツァルト ピアノ・ソナタ
第15番ハ長調
K.545 第1楽章
×
× 古典調律のハ長調って、他の作曲家には人気ないのですがモーツァルトは別です。
ラモーの方が普通に聴けるが、居心地の悪い響きが増えてしまうというのは同じ傾向。
ラモ―で耳が慣れてしまうと、平均律が調子っぱずれに聞こえ出す。

MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク

モーツァルト 2台のためのピアノ・ソナタ
ニ長調K.448 第1楽章
× × ×

× ラモーとの組み合わせ、いい感じ。
はたして2台のピアノをラモーの調律法に合わせる、なんてことがありえるのかどうかはさておいて、これは新鮮な響きだ!


MIDIデータ制作:
クラシック MIDI
ラインムジーク

モーツァルト、ここまでのまとめ:

 ・第1候補:ラモー。
 ・第2候補:耳が慣れてきたらシュニットガーも楽しい


平均律のモーツァルトに慣れている人だと、最初は中全音律系の低い長3度やうなりのある5度に拒絶反応示すことうけあい。
しかしですな、そこで安易に平均律やキルンベルガー第3を選んでしまうと、最初の3分間ぐらいは良いとして、あとは居眠りする聴衆が続出です。

考えても見てください。きらきらぼし変奏曲なんて、最初から最後まできらきらぼしの変奏だけ(しかも途中転調はハ短調が1箇所のみ)で、繰り返しをまじめにやれば約14分もの果てしなく長い曲になってしまうのですよ。これを聴衆を飽きさせずに最後まで楽しくきかせるにはどうすればよいのか?

・・・ずばり、調律にラモーやシュニットガーを使うのが正解なんです!!!(たぶん。)

おそらくモーツァルト自身、自分の作品が平均律で演奏されると、どうにも退屈になってしまうということは自覚していたでしょう。(出典は彼の遺した手紙のはずですが、平均律で演奏するやつを殺してやるとまで書いていたとかいないとか。出典を確認したい所。)
今改めて、シュニットガーやラモーに調律された鍵盤楽器を前にしたとき、その使いにくさに唖然としない人はいないはずです。信じられないと投げ出す人の方が圧倒的に多いのが現状。・・・この使いにくい調律をうまく使いこなして作品に仕上げるのにはそれなりの苦労があったはずなのに、それが平均律で無になってしまうということがどれだけ腹立たしく悔しいことであったか!!!想像に難くありません。
それなのにそれなのに。モーツァルトで飯を食っているプロでさえ今は・・・(ry

ちなみに私は、平均律のモーツァルトしか知らなかったときは、嫌いな作曲家でした。退屈だし、子供っぽい。大人が聴く音楽とは思えない。しかし、古典調律で聴いて見て初めて、あ、これは、とてもとても繊細な、大人の音楽だ、と、好きになった次第です。




ルードウィヒ・ファン・ベートーヴェン
Ludwing van Beethoven
(1770 〜 1827) ドイツ

作曲者 曲名


















































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ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第8番
ハ短調op.13
「悲愴」 第1楽章
× × × 緊張感のある不響和音の展開にはヴァロッティの調律法がお奨め。
キルンベルガーもいい感じなんだが臨時記号で崩れる所がごく一部
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第8番
ハ短調op.13
「悲愴」 第2楽章
× ×
ヴェルクマイスターは優しい感じ?ヴァロッティも感動的。どっちが良いかは好みがわかれそうだ。
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第8番
ハ短調op.13
「悲愴」 第3楽章
×
上に同じく・・・。ヴァロッティの方が意図が明確になる気はする。
改良中全音律系とも相性が良い曲。
ベートーヴェン ピアノソナタ 第9番
第1楽章
ベートーヴェン ピアノソナタ 第9番
第2楽章
冒頭、ヴァロッティだとちょっと居心地わるいような。でも途中からは良くなる
ベートーヴェン ピアノソナタ 第9番
第3楽章
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第14番
嬰ハ短調 op.27-2
「月光」 第1楽章
× × × ヴェルクマイスターだと、不協和音が冷たくなりすぎず、穏やかで優しさのある響きになるような気がします・・・が、いくつか具合の悪い響きアリ。
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第14番
嬰ハ短調 op.27-2
「月光」 2楽章
× × 平均律がそんなに悪い訳ではないのだが、あえて欠点を言うなら現代的すぎるんだ。
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第14番
嬰ハ短調 op.27-2
「月光」 3楽章
×

[MP3録音]
かっこいいフレーズが一層光るヴァロッティ。
シュニットガーできくとアクが強い演奏になってとても面白い
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ 第23番
ヘ短調op.57
「熱情」 終楽章
× × × ヴァロッティ、良いよ。
ベートーヴェン ピアノ・ソナタ「テンペスト」
op.31-2より3楽章
× × × どれもしっくりこない気がするが通して見るとヴァロッティがBetter
ベートーヴェン エリーゼのために
× ×
[MP3録音]
これもぜひヴァロッティで弾いてもらいたい曲。
有名な冒頭ですが、これが平均律ではE-D#の半音が広すぎると思いませんか?
不協和音の所が、ヴァロッティだとびしっとキマリます。
ベートーヴェン ここまでのまとめ
   第1候補:ヴァロッティ
   第2候補:ヴェルクマイスター1−3

ポイントは不協和音の響き方。ヴァロッティのほうが輪郭がはっきりして引き締まった感じ。
ヴェルクマイスターの方がやわらかい響きだが、曲としてのバランスがいまいち悪くなってしまう。
他の作曲者の作品の場合にはこの2つの調律法の差はほとんどわからない程度にしか感じられないのが普通なのだが、べートーヴェンが使っている和声においてはごくわずかな調律の違いも意外と大きな差となって聞こえてくる。
平均律の場合、不協和音の響きについては一定の評価ができると思うが、旋律の魅力を生かしきることができない。




カール・マリア・フォン・ウェーバー
Carl Maria von Weber
(1786 〜 1826) ドイツ

作曲者 曲名


















































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ウェーバー 舞踏への勧誘
変ニ長調 Op.65

変ニ長調
× 古典音律の定石を外していない曲作り。
ウェーバー ロンドブリランテ
OP62
× 出だしはシュニットガーぐらいのクセがある方が楽しいんだが、途中からは改良中全音律系のそういう解釈がアリなのか微妙。ピタゴラス健闘。
古典調律ならではの音使いが頻出するので、平均律・・・ではイマイチなんだな。




フランツ・ペーター・シューベルト
Franz Peter Schubert
(1797 〜 1828) オーストリア

作曲者 曲名


















































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シューベルト 軍隊行進曲 
第1番 ニ長調 
D-733 op.51-1

二長調
× ヴァロッティが良いけれども、もっと良いのが他にありそうな気はする
シューベルト 即興曲op.90-3
変ト長調
× ×
平均律よりはキルンベルガー〜ヴァロッティとかのほうが良いはず
シューベルト 楽興の時第3番
嬰ハ短調 op.94-4 

嬰ハ短調
同じく。クセの強い調律法が似合うような気はするラモーは賛否わかれそうだがとりあえず聞いてみてほしいものだ
シューベルト 即興曲op.142-3
変ロ長調

変ロ長調
シューベルトはベートーヴェンを尊敬していたそうですから、ヴァロッティはアリだとは思うんですが・・・。




フレデリク・フランチシェク・ショパン
Fryderyk Franciszek Chopin
(1810 〜 1849) ポーランド

作曲者 曲名




















































2







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ショパン エチュード作品10第1番
ハ長調 op.10-1
×
調律によってそれぞれの解釈ができそう。
キラキラした響きはヴェルクマイスターが得意
ショパン エチュード作品10第2番
イ短調 op.10-2
半音階が続くので一見平均律がよさそうに見えるが、平均律でこの曲は作れまい。
ショパン エチュード作品10第3番
ホ長調op.10-3
「別れの曲」

ホ長調
× × 5度の微妙なうなりが物悲しい雰囲気を美しく演出します。
ショパン エチュード作品10第4番
嬰ハ短調op.10-4  
× ×
考え中・・・
ショパン エチュード作品10第5番
変ト長調op.10-5
「黒鍵」
×
[MP3録音]
調律によってそれぞれいろいろな解釈が出来そうな曲です。
ショパン エチュード作品10第6番
変ホ短調op.10-6
× × × 意図的に居心地の悪い和音を使ってるのかなぁヴェルクマイスター1−3だと不協和音が美しい。
ショパン エチュード作品10第7番
ハ長調op.10-7
この曲は中全音律系でも美しい
ショパン エチュード作品10第8番
ヘ長調op.10-8


中全音律系も悪くない
ショパン エチュード作品10第9番
ヘ短調op.10-9
× 考え中・・・
ショパン エチュード作品10第10番
変イ長調op.10-10
× × ヴェルクマイスター1−3だと耳障りな響きが少ない
ショパン エチュード作品10第11番
変ホ長調op.10-11
×
平均律では退屈になる。
ショパン エチュード作品10第12番
ハ短調op.10-12
「革命」
×
ハ短調
× 複雑な不響和音進行はヴァロッティだとキマるが。
ショパン エチュード 作品10 の12曲を通して見ると、

 ・キルンベルガー第1の場合:
  ほぼ演奏可能。ただし 第1の長所を生かすような曲のつくりでは無い。 禁則は一応避けた、という消極的な感じ。
  全般にとげとげしさが残ってしまう。

 ・ラモーの場合:
  平均律のイメージで聴くとあまりにも違いすぎてNGと思ってしまうが、じっくり聴くと面白くなってくる。
  平均律やキルンベルガーで耳障りなとげとげしい感じが無い。これは第3番「別れの曲」では大きな差に聞こえる。
  第5番「黒鍵」はとても色彩感豊かな楽しい演奏になる。キルンベルガーや平均律ではいかにも練習曲になりがちな所なのに。

 ・ウェルテンペラメント系も悪くない。

ということで、まとめてみると、この曲集の最大の特徴は「いろんな音律で演奏可能」ということです。
これはおそらく意図したものでしょう。「キルンベルガー第1の禁則を避ける」と「ラモーのクセのある響きを使いこなす」を、両立するなんてことが偶然にできるわけがありません。
これだけクセの強い調律に対応するということは、すなわち当時のどんな調律法のピアノであろうが、このエチュードは演奏可能だった!ということを意味します。ショパンのエチュードは調律法の面から見てもやはりただものではなかった。

op.25の12曲と比較したときに見逃してはならないのは、それでもどちらかというと、op.10はラモーに軸足を置いているということです。 かたや、キルンベルガーに軸足を置いたop.25。ということが、この2つのエチュードを特徴付けているように見えます。


作曲者 曲名




















































2







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ショパン エチュード作品25第1番 
変イ長調 OP.25-1
「エオリアン・ハープ」   
× ×
キルンベルガー第1は崩れるぎりぎりの所だが長所も多い。普通には第3のほうが無難か。
ショパン エチュード作品25第2番 
ヘ短調 OP.25-2 
× キルンベルガー第1だとスムーズ
ショパン エチュード作品25第3番 
ヘ長調 OP.25-3
× × × 妙な曲ですがキルンベルガー第1のヘ長調の使いにくさを思えば不思議ではない
ショパン エチュード作品25第4番 
イ短調 OP.25-4
× × 同じく。キルンベルガー第1のイ短調も必殺使いにくいんです。
ショパン エチュード作品25第5番 
ホ短調 OP.25-5
× キルンベルガー第1で一部ヴォルフっぽい所があるが、不協和音とうまく絡ませてある。おちゃめな感じで好印象。
ショパン エチュード作品25第6番
嬰ト短調 OP.25-6
半音階が多い.
一見平均律がよさげだが、実は短2度が全て同じ幅だと面白さ半減な曲
ショパン エチュード作品25第7番
嬰ハ短調 OP.25-7
× ×
考え中・・・
ショパン エチュード作品25第8番
変ニ長調 OP.25-8
× ×
最後の和音が汚くなる調律はNG。
ショパン エチュード作品25第9番 
変ト長調 OP.25-9
「蝶々」  
× スコットジョプリンのラグタイムを連想させる軽快な曲。
キルンベルガー第1だと楽しさ倍増!
涙出そう。
ショパン エチュード作品25第10番
ロ短調 OP.25-10
× ×
ちと辛い?
ショパン エチュード作品25第11番
イ短調 OP.25-11
「木枯し」
× キルンベルガー第1でもいける
ショパン エチュード作品25第12番
ハ短調  OP.25-12
「大洋」
 
×
[MP3録音]
キルンベルガー第1の和声が絶対的な壮大さで迫ってきます
ショパン エチュード 作品25 の12曲を通して見ると、お奨めは

 キルンベルガー第1

この調律法はハ長調の主要3和音(ドミソ・ソシレ・ファラド)が全て純正になるという調律法で、分類としては純正調の一種に分類されます。かなり個性的な(悪く言うとクセのある)調律法です。専門家でさえ古いオルガン曲にしか使い道が無いと思われがちなほど。

これだけ複雑で難しい12曲の練習曲が、たまたまこの調律に合致した、などということは???偶然ではありえません。
ショパンは、この調律法の純正な和音の裏返しとして出来上がってしまう汚い和音までも、上手に使いこなしてしまっているのです。


作曲者 曲名




























































2







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ショパン 前奏曲 第1番 ハ長調
[MP3録音]
なにげに解釈が難しい
ショパン 前奏曲 第2番 イ短調 × 平均律寄りのほうが聴きやすいけど、キルンベルガー第2の個性的な表現にも注目してほしい
ショパン 前奏曲 第3番 ト長調
[MP3録音]
×
ショパン 前奏曲 第4番 ホ短調
クセの強い古典調律で演奏して見ると調性格をうまく生かした曲であることがわかる
ショパン 前奏曲 第5番 ニ長調
ショパン 前奏曲 第6番 ロ短調

[MP3録音]
×
ショパン 前奏曲 第7番 イ長調
op.28-7
× ×
[MP3録音]
× 調律の微妙な違いが意外とシビアに効いてくる曲
ショパン 前奏曲 第8番 嬰ヘ短調
[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第9番 ホ長調

[MP3録音]
× キルンベルガー第1では大事なところでヴォルフが出てしまうが第2だとぎりぎり回避できる。
中全音律系だと終盤の不協和音がそれほど気持ち悪くならない。
ショパン 前奏曲 第10番 嬰ハ短調
ショパン 前奏曲 第11番 ロ長調
ショパン 前奏曲 第12番 嬰ト短調
ショパン 前奏曲 第13番 嬰ヘ長調

[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第14番 変ホ短調

[MP3録音]
この曲はいろいろ解釈ができてしまうな
ショパン 前奏曲 第15番 変ニ長調
op28-15「雨だれ」
×
[MP3録音]

この曲をキルンベルガー第2で弾いたときの美しさは格別。ヴェルクマイスターも落ち着いた響きで美しい
ショパン 前奏曲 第16番 変ロ短調

[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第17番 変イ長調

[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第18番 ヘ短調
[MP3録音]
飛翔に似てる?
ショパン 前奏曲 第19番 変ホ長調
[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第20番 ハ短調,
Op.28 No.20
× × こういう和声進行はヴァロッティが比較的得意ではある。
ショパン 前奏曲 第21番 変ロ長調

[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第22番 ト短調 中全音律系にも違和感なく合ってしまう不思議な曲
ショパン 前奏曲 第23番 ヘ長調
[MP3録音]
ショパン 前奏曲 第24番 ニ短調 ×
ショパンの24の前奏曲を通して見ると、お勧めは

無難な選択: ヴェルクマイスター第1技法3番 (ベルクマイスターV)又は ヴェルクマイスター第2あたり
マニアには: ラモーの響きは必聴。



キルンベルガー第2やラモーのようなクセのある古典調律で演奏してみると、「調性格とはなんぞや」がとてもよくわかります。
全ての調が違うのは伊達ではありません。これもぜひ聴いてみてほしい。

ラモーには独特の楽しさがあります。「音」を「楽」しむ・・・「音楽」の原点を教えてくれるかのようです。


作曲者 曲名




















































2







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ショパン バラード第1番 
ト短調
× × !!ラモーやシュニットガーで、こんなに楽しい曲になるなんて。あっという間に時間が過ぎてしまいます。
ショパン バラード第2番 
ヘ長調
× 同じく。
ショパン バラード第3番 
変イ長調
× とってもすがすがしい
キルンベルガー第1、惜しいんだけどヴォルフが大事なところで出るなぁ。音ミス?
ショパン バラード第4番 
ヘ短調      
× ラモーだと冒頭は違和感あるけどけっこういい感じなんだよなぁ。
ショパンのバラード 4作品を通して見ると、 お奨めは

  
・ヴェルクマイスターは無難な選択。中でも第2技法がお奨め。
  ・ラモーで演奏したときの響きも、ぜひ聞いてみて頂きたい。お奨め。

なんでラモーがお奨めかというと、細かい所では確かに色々問題があるんですが、全体を通したときに退屈しないんです。 そう、ショパンのバラードはどれも少し長めの作品で、退屈にならないように味付けするというだけのことがまず難しいと思うんですが、ラモーの調律法だとずいぶん楽になるのではないかと。退屈しないで聴けるかどうかということも重要な判断材料のひとつ。

ヴェルクマイスターは第1技法3番が最も有名ですがその理由はバッハ研究に由来するものと思われます。逆に言うとバッハ以外の作曲家においてこれがBestで無かったとしても何も不思議ではない。他のものも良く聴いて見ましょう。


作曲者 曲名


















































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ショパン ワルツ第1番
変ホ長調op.18
「華麗なる大円舞曲」
(1831年)

変ホ長調
キルンベルガー第1の愛らしい表現が楽しい。
きらびやかな雰囲気には影の無い純正な響きも良いものです
ショパン ワルツ2番 変イ長調
 「華麗なる円舞曲」

変イ長調
× × キルンベルガー第1が◎。
ショパン ワルツ3番 イ短調
 「華麗なる円舞曲」 
× × 考え中・・・
ショパン ワルツ4番 ヘ長調 
「華麗なる円舞曲」
(猫のワルツ) 
× × キルンベルガー第1がぴったり。文句なし。
ショパン ワルツ第5番 
変イ長調
 「大円舞曲」 
× × キルンベルガー第3の知名度に押されて目立たない第1ですがショパンのワルツにはぴったりだ。
ショパン ワルツ第6番
変ニ長調op64-1
「小犬のワルツ」

変ニ長調
×
[MP3録音]
自分の尻尾をおいかけて回る子犬に似合うのはどれ?
ショパン ワルツ第7番
嬰ハ短調op.64-2

ハ短調
× × 物憂げな雰囲気はピタゴラス系が得意。
キルンベルガー第1は
意見わかれるかもですが。
ショパン ワルツ第8番 
変イ長調 
× × 臨時記号の所が難しい
ショパン ワルツ第9番 
変イ長調 
「告別」(別れのワルツ) 
× × 考え中・・・
ショパン ワルツ第10番
ロ短調op.69-2

ロ短調
× × ヴェルクマイスターだと落ち着いた響き。
この曲はキルンベルガー第1では具合が悪いな。


作曲者 曲名

























































コメント
ショパン ノクターン第1番
変ロ短調op.9-1
× × × この曲はキルンベルガー第1では具合が悪い
ショパン ノクターン第2番
変ホ長調op.9-2
×
[MP3録音]
適度にうなりの生じる響きのほうがロマンチック。
キルンベルガー第1という解釈は微妙だけど
悪くないと思う
ショパン ノクターン第13番
ハ短調op.48-1
× 中間部の和声が難しい
キルンベルガー第1だと盛大にヴォルフが出てしまう。

シュニットガーはガタガタだけど感情表現豊かで魅力あると思う。
ショパン ノクターン第20番
遺作
× × 「戦場のピアニスト」で有名になった曲ですね


作曲者 曲名


















































コメント
ショパン ポロネーズ
第3番イ長調op.40-1
「軍隊」

イ長調
× ×
[MP3録音]
× ヴェルクマイスターは無難な選択
和音はラモーがきれいに響く。旋律の違和感に慣れればこれもありかも、と思えてくる。
ショパン ポロネーズ
第6番変イ長調op.53
「英雄」
×
イ長調
× ×
[MP3録音]
この曲はぜひ
キルンベルガー第1でっ!!
ショパン ピアノソナタ2番「葬送」
第3楽章「葬送行進曲」
× × × 各テーマの対比が明快になる
不協和音の響きはヴァロッティが引き締まって良い
ショパン 即興曲 第4番
嬰ハ短調op.66
「幻想即興曲」
× ×
[MP3録音]
キルンベルガー第1で外れるところはないが、ヴェルクマイスターの方が退屈せずに聴けるか。
ショパン ここまでのまとめ

  ・ワルツ関係、エチュードOP25の12曲:キルンベルガー第1がお奨め!。
  ・エチュードOP10とラモーの組み合わせ、だまされたと思ってチャレンジしてみてほしい。
  ・その他は・・・キルンベルガー第1をまず試して見ることをお奨めします。
            具合が悪ければヴェルクマイスターにしてみる。


平均律で不可解に見える臨時記号はキルンベルガーやヴェルクマイスターで弾くとナットクスッキリするんじゃないかな。
「キルンベルガーの調律法」といえば何も言わなくても第3のことを指すほどですが、ショパンに関してはまず第1をご指定してみていただきたい。
キルンベルガー第1は、ハ長調の主要3和音が全て純正になるというもので、かなりクセが強い。汎用的には使えない調律法です。改良中全音律というよりは純正調に分類される類でしょう。
これだけクセの強い調律法で、これだけたくさんの曲をうまく聞かせられるというのは、

偶然では有り得ないんです。 (きっぱり
 
全体を通して見てわかるのは、ショパンは、実はそうとうに色々な調律法に精通していたのではないかということです。そして、それこそがショパンの飛び抜けた創造力の源泉となっていたに違いありません。ショパンはおそらく、当時のどのような調律がほどこされたピアノを前にしても、それぞれの調律に適した曲を苦も無く選んで弾き始めたことでしょう。

追記
「響きの考古学」で藤枝守さんは,ショパンが演奏会で音律の違う4台のピアノを弾き分けたことを紹介されています.


キルンベルガー第Tでの調律をメインに行っている調律師さんのHPを紹介します。
ショパン弾きの方は一度試されることを心からお奨めします
胡(えびす)三郎 音楽スタジオ http://www1.ttcn.ne.jp/~ebisu-studio/



Robert Alexander Schumann
ローベルト・アレクサンダー・シューマン
(1810年6月8日〜1856年7月29日)
ドイツ 生誕地:ツビッカウ

作曲者 曲名


















































コメント
シューマン 子供の情景より
「トロイメライ」op.15-7
×
× 途中のマイナーの和音がどれもイマイチなのはなぜ?
シューマン 幻想小曲集より
「飛翔」op.12-2
× ×
この曲は間違いなく古典調律で演奏すべき。色彩感とでも言いましょうか。
平均律では曲の魅力が生かしきれていない感じです。





フランツ・リスト
Franz Liszt
(1811 〜 1886) ハンガリー

作曲者 曲名

















































コメント
リスト ハンガリー狂詩曲第2番 
嬰ハ短調
× × ×
全体の雰囲気としてはキルンベルガー第3がポイントが高いが、不協和音が生ぬるい感じでちょっと気持ち悪い。平均律が欠点は少ない。
リスト ハンガリー狂詩曲15番
「ラコッツィ行進曲」
× × ×
リスト 愛の夢第3番 × × × 冒頭テーマの音程が難しい。
12等分平均律が一番ということになってしまうな。
リスト ラ・カンパネラ
リストのピアノ曲はピアノの表現力をこれでもかと限界まで使い切るような曲作りになっているように見えます。
微妙な音程の差より、とにかく低音と高音、ピアニシモとフォルテシモのバランスをとるだけで大変。
安いMIDI音源では低音・高音の根本的な音ズレのほうが耳についてしまい、調律法のききくらべにならない。
平均律で違和感が少ないのはショパンとの違いを感じさせます。現代的。




テオドール オースティン(エステン)
Theodor Oesten
(1813 〜 1870) ドイツ

作曲者 曲名


















































コメント
オースティン お人形の夢と目覚め 平均律のイメージが強いので、最初はヴェルクマイスターぐらいまでしか許容できなかったけど、耳がなれてくるとけっこう中全音律系(シュニットガーあたり)かも、とも思えてくる
オースティン アルプスの夕映え × × × × なーんかしっくりくるのがないなぁ。






バダルジェフスカ
T.Badarzewska
(1834-1861) ポーランド

作曲者 曲名


















































コメント
バダルジェフスカ 乙女の祈り
× ×
和音はラモーがきれいだな。
ラモーできれいに響く和音を選んで使っているのか?と思うほど。だけどベースの音程のバランスがイマイチ。耳が慣れれば気にならない




ドリーブ
Leo Delibes
(1836-1891)フランス

作曲者 曲名


















































コメント
ドリーブ 歌劇「コッペリア」より
前奏曲とマズルカ
× × × 意外と平均律な曲だ。
古典調律だときれいに響く和音が逆にバランスを乱しがち





モデスト・ペトロヴィチ・ ムソルグスキー
(1839 〜 1881)ロシア
Modeste Mussorgsky

作曲者 曲名










































コメント
ムソルグスキー 展覧会の絵より
「プロムナード」
×
やっぱりこれは平均律の曲かな。
古典調律だと響きがきれいな所とそうでもない所とのバランスが・・・どうなんだろ。
キルンベルガー第3はまぁまぁ。





ジャコモ・プッチーニ
Giacomo Antonio Domenico Michele Secondo Maria Puccini
(1858-1924) イタリア

作曲者 曲名










































コメント
プッチーニ 歌劇『ジャンニ・スキッキ』より
私のお父さん
× × × 歌曲の場合、調律法に当てはめるのは無理があるね。







エドワード・エルガー
Edward Elgar
(1857〜1934) イギリス

作曲者 曲名


















































コメント
エルガー 愛の挨拶
ホ長調

ホ長調
×

[MP3録音]
古典調律だと、あまーい愛の感じがよく出ます。面白い。好みはわかれると思いますけど。
「ホ長調」でなくてはならない理由がよくわかる。





マクダウェル
(1861〜1908)

作曲者 曲名


















































コメント
マクダウェル 「森のスケッチ、op.51」
より第一曲
野ばらによせて
× × × × この癒し系の和音は平均律じゃないと、どーにもならない。主題の単旋律だったら別なんだけど





エリック・サティ
1866年5月17日 - 1925年7月1日
フランス

作曲者 曲名


















































コメント
サティ ジムノペディ No.1 × × × × × 改めてききくらべるまでもない、って感じで。
古典調律ではなんだか引き締まりません。妙な調和で逆に緊張感が台無しになる。

MIDI音源には、ローランドのSC-88VLを使用しています。

Midi作品リンク集


こうやって並べて見ると、作曲家の個性と、音律には深い関係があるように思えてきませんか。

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音楽 , クラシック , ピアノ , 調律 , 平均律 , 純正調 , バッハ , モーツァルト , ショパン